ボットのお話

BOT(ボット)とは

BOTとはROBOT(ロボット)が語源であり、インターネットでは人間に代わって働くプログラムのことです。
ボットという言葉がいつから使われるようになったかは定かではありませんが、この種のブログラムは数十年前から存在しました。
例えば、ネットで人間と会話できるチャットBOT、ネット上のニュースなどRSSを拾って拡散させるBOT、ネット上に記載されるメールアドレスを収集して迷惑メールを送るBOT、不正にハッキングするBOTなど用途はさまざまで、善悪に関係なく、プログラムのルールに沿って自動で働きます。

BOTの種類

チャットボット(会話できる人工知能)
チャットボットとはネットで会話できるようにプログラムされたボットのことで、様々な会話に対応させるには膨大なルール設定が必要となります。
例えばテキストチャットで人の手で「お元気ですか?」とタイピングすると「元気です」と返事するようにプログラムを設定するのは簡単ですが、「いかがお過ごしですか?」に対する返事は複数になる上、どのような状況で言葉を返すかという点で難しくなります。複数単語で構成された言葉になると更に難しくなります。

その他、下記のように様々な種類のボットがあります。
オンラインゲームで使用されるボット
サーバー側とクライント側でそれぞれ自動で操作されます。
SNSで自動投稿するボット
Facebook・ツイッター・LINEなどSNSで予め用意された文章を定期的に自動で投稿することができます。
ニュースなどRSSを拾ってネット公開するBOT
RSSのURLを登録することそのURL内で配信される新しい情報やニュースなどを自分のWEBサイトで再配信したり、SNSアカウントで自動投稿ができます。
グーグルボット(WEB収集クローラー)
ホームページを収集するクローラーで基本的にはリンクを辿って世界中のWEBを検索データベースに自動登録します。そのデータを元に検索エンジンの表示順位を決定するGoogle特有のプログラム(検索アルゴリズム)が存在します。
ボットネット
不正にハッキングしたりウィルスをまき散らすBOTのこと。 ネット上で公開されるメールアドレスを拾って迷惑メールを自動配信するツールが以前から存在し、そのメールの本文を見させたり、本文中のURLをクリックさせることでウィルス(スパイウェアを含む)OSにウィルスを仕込ませることができます。そのハッキング手法は多数あり、銀行口座のパスワードが盗まれるという被害から各銀行が注意を促しています。その他、ワードプレスやムーバブルタイプなどCMSのログインパスワードを解析して不正ログインすることでホームページを改ざんします。

ボットの未来


2019-01-17

上記のとおり善し悪しに関わらず、BOTの開発は更に加速することが予想されます。人間と違って自動で24時間を働き続けることのできるボットはインターネットの世界を変える大きな存在となりつつあります。

将来を期待されるビジネスボット

近年では多くの企業がビジネスでボットの活用を考えているようです。特にチャットボットの開発は注目されています。自動で数字の計算をするプログラムや決まった位置に部品を取り付ける大量生産ロボットの開発は殆どが数学処理ですが、言語処理能力のある人工知能が実用化されれば各企業になくてはならない存在となります。
将来、人間に近い言語処理能力を持つチャットボットが登場し、 複雑な会話に対応できる知能の高いチャットボットが企業のカスタマーサービスで対応し、クレームまで処理する時代が来るかも知れません。
その上、音声でのチャットボットが実用化すれば、電話での問合せにも利用されたり営業で利用されることも考えられます。また、その機能を利用したユニークなビジネスも登場するのではないでしょうか。